店主の闘病日記

闘うための漢方薬

投稿日:2017年6月3日 更新日:

現代医学は検査と手術の技術に優れています。
中医学は人体をトータルで考え、悪くなった部分ではなく、全体バランスを適切に整え、病気に対する本来の力を取り戻すことが得意です。

それぞれの得意分野を活かして、病気にあたることは最大限の努力をしたことになります。

現代医学だけでどんな病気も治せるか、というとそれは難しく、中医学も何でも治せる魔法ではありません。もちろん併用しても駄目な時は駄目です。

しかし、わたしたちは病気を治したい、健康になりたい、という時、今できることを最大限やっていきたいと思っています。

今までも、そして、これからもずっと。

 

初診から現在までの記録  初診から現在までの記録

平成21年12月
金沢薬局の店主、金沢隆、全身浮腫で受診、この頃食欲がなく、ほとんど食べていなかった。

血液検査で異常値が認められ、膀胱鏡検査・腹部超音波(エコー)検査・CT検査・R1検査・X線検査の結果、尿管腫瘍、腎不全・心不全(BNP › 4000)と診断され、入院。

【漢方薬】
霊芝胞子(れいしほうし)・真武湯(しんぶとう)・健脾散(けんぴさん)・猪苓湯(ちょれいとう)・白花蛇舌草(びゃっかじゃぜつそう)・半枝蓮(はんしれん)

 

平成22年1月
腎臓の専門医がいなかったので、他院へ転院。転院先のCT検査の結果、癌(悪性腫瘍)全身転移の為、手術不可能と診断される。

【漢方薬】
霊芝胞子(れいしほうし)・猪苓湯(ちょれいとう)・白花蛇舌草(びゃっかじゃぜつそう)・半枝蓮(はんしれん)

 

平成22年1月末
セカンドオピニオン(他の病院)にて、病理検査を行い、尿管腫瘍は良性のもの、手術可能と判断される。

【漢方薬】
霊芝胞子(れいしほうし)・白花蛇舌草(びゃっかじゃぜつそう)・半枝蓮(はんしれん)

 

平成22年2月13日
右尿管、約4cmの切除手術。
手術前は癌細胞は良性の判断だったが、切除腫瘍の検査では「小さい癌 Ta(乳頭状非浸潤癌)/N0(所属リンパ節転移なし)/M0(遠隔転移なし)」であった為、以後は定期検査が必要と判断された。

【漢方薬】
霊芝胞子(れいしほうし)。手術三日前から田七人参(でんしちにんじん)・煎じ薬・牛黄。

 

平成22年3月
退院。

【漢方薬】
霊芝胞子(再発防止のため)・煎じ薬(腎機能維持と体調回復のため)

 

平成23年1月
通常生活を過ごしたが、一度低下した腎機能は完璧には戻らないので、西洋薬の副作用による便秘や再発等の対応のため漢方養生を続ける。また、念のため、年に数回の定期検査。

【漢方薬】
霊芝胞子・大草丸・冠元顆粒(かんげんかりゅう)・杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)・清営顆粒(せいえいかりゅう)
お茶として当帰(とうき)・南蛮毛(なんばんもう)

 

平成24年2月

【漢方薬】
霊芝胞子・田七人参・参馬補腎丸(じんばほじんがん)・帰脾湯(きひとう)・麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)・イージーファイバー・大草丸
お茶として当帰(とうき)・南蛮毛(なんばんもう)

 

平成24年7月

【漢方薬】
霊芝胞子・田七人参・参馬補腎丸(じんばほじんがん)・帰脾湯(きひとう)・麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)・イージーファイバー・大草丸
お茶として当帰(とうき)・南蛮毛(なんばんもう)

 

平成24年10月

【漢方薬】
霊芝胞子・田七人参・参馬補腎丸(じんばほじんがん)・帰脾湯(きひとう)・二子丹(にしたん)・イージーファイバー・大草丸
お茶として当帰(とうき)・南蛮毛(なんばんもう)

 

体調によって、服用量の加減をしながら、また処方を変えながら、手術後から3年ほど経過し、現在に至ります。

尿管癌は、年に数回の定期検査を受けております。腎機能については毎月検査を受け、数値はほぼ安定しており健常人として生活をしています。

家族・スタッフ一同、身をもって中医学の基本、養生の大切さを痛感いたしました。

戦うための漢方薬☆金沢薬局 戦うための漢方薬☆金沢薬局
2010年6月 2011年5月

腎機能が低下すると、皮膚が乾燥し、ひどくかゆくなります。

2010年9月頃からセ・サージクリームを使用しはじめ半年くらいできれいになりました。

現在でも使用を続けています。

 

人口透析の目安  人口透析の目安

一般的に腎不全でCREクレアチニンの値が1.5mg/dlを超え、重症の場合2.4mg/dl以上に。5mg/dlを超えると厳しい状態で、8~10mg/dlが人工透析を始める一つの目安となります。

慢性腎不全透析療法導入基準

腎機能 血清クレアチニン mg/dL
(クレアチニンクリアランス mL/min)
点数
8以上 (10未満) 30点
5~8未満 (10~20未満) 20点
3~5未満 (20~30未満) 10点
日常生活
障害度
尿毒症症状のため起床できないものを高度 30点
日常生活が著しく制限されるものを中等度 20点
通勤通学あるいは家庭内労働が困難となった場合を軽度 10点
臨床症状 体液貯留
(全身性浮腫、高度の低蛋白血症、肺水腫)
消化器症状
(悪心、嘔吐、食欲不振、下痢等)
循環器症状
(重篤な高血圧、心不全、心包炎)
神経症状
(中枢・末梢神経障害、精神障害)
血液異常
(高度の貧血症状、出血傾向)
視力障害
(尿毒症性網膜症、糖尿病性網膜症)
これら1~7小項目のうち3項目以上のものを高度(30点)、2項目を中等度(20点)、1項目を軽度(10点)とする。
 
原則、腎機能(緑)、日常生活障害度(青)、臨床症状(ピンク)の合計点数が60点以上になった時に、長期透析療法への導入適応とする。

年少者(10歳以下)、高齢者(65歳以上)、高度な全身性血管障害を合併する場合、全身状態が著しく障害された場合などはそれぞれ10点加算されます。

 

腎臓病は人口透析に至るまで10年~20年といわれています。しかし、毎日の生活養生や漢方薬でその時期を遅らせたり、腎機能を改善させたりすることも可能です。

金沢薬局金沢隆の場合は、塩分やたんぱく質を抑えた食養生、軽い運動、そして血圧を安定させ、余分なものを排泄させ、低下した腎機能を補う漢方薬で対応しています。

検査値から異常を確定し、手術で腫瘍を切除し、体の負担の軽減や欠損した臓器の補完と正常な状態へ改善していく方法は漢方薬と生活養生、食養生で行っていく、といった対応に努めていきます。

※尚、基準値は病院や医療組織などによって異なります。詳しいガイドラインはかかりつけの医師へご相談ください。

 

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