脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)とフケは同じ?
気になるフケ
頭皮の老化して剥がれ落ちた角質細胞がフケです。
通常のフケであればみんなあり、髪の毛を洗う時に流れ落ちるので気になるということはありません。
何らかの原因でフケが過剰になり、炎症をおこしたり痒みを伴ったりするとフケ症と呼ばれるようになります。
フケ症はもともと皮脂分泌量が多い人がなりやすく、フケ症から脂漏性皮膚炎へ、と移行していく方も少なくありません。
脂漏性皮膚炎とは?
頭皮の皮脂分泌が過剰になった状態を脂漏(しろう)といいます。
脂漏の状態で、紫外線や真菌(カビ)をきっかけとして皮膚が炎症を引き起こすと、脂漏性皮膚炎となります。
真菌には脂を好む癜風菌(でんぷうきん)というものがあり、癜風菌(でんぷうきん)はもともと皮膚に常駐しています。癜風菌(でんぷうきん)が異常繁殖して脂漏性皮膚炎を悪化させるといわれています。
中医学では、脂漏性皮膚炎を白屑風(はくせつふう)・面游風(めんゆうふう)といいます。
脂漏性皮膚炎のできやすい箇所
脂漏性皮膚炎は、頭皮や顔など、皮脂分泌の多いところにもっともできやすく、また、わきの下など皮膚がこすれやすい箇所にもできます。主に上半身です。
脂漏性皮膚炎の養生方法&スキンケア
ストレスや過労、寝不足などによる衛気(えいき:免疫力)の低下、ホルモンバランスの乱れ、食生活、洗い方の問題などが脂漏性皮膚炎を招きます。
脂漏性皮膚炎の方は特に脾胃(ひい:消化器系)の機能が低下していることが多いので、特に食生活を整えるところから始めると良いでしょう。
食生活を整える
脂っこいもの、肉類、甘いもの、味の濃いもの、香辛料、刺身やサラダなどの生もの、冷凍食品や外食などの加工品、添加物の多いものを常食している方は脾胃(ひい:消化器系)に負担をかけており、結果的に脾胃の機能低下を招き、皮膚疾患へとつながります。
まずは自然の旬のものを、加熱して温かい状態で頂きましょう。食べ過ぎ・飲み過ぎも控えて、腹七分が良いでしょう。根菜や野菜中心の和食がおすすめです。
便秘も脂漏性皮膚炎を悪化させますので、食物繊維をしっかり摂り、スムーズな排便習慣をつけましょう。
おすすめの食べもの
サバ・レバー・苦瓜・きゅうり・アボカド・パプリカ・小松菜・蓮根・山芋・トマト・ほうれん草・海藻類・キノコ類・玄米・緑茶など
眠りの質を高める
わたしたちの体や心を守るチカラ、免疫力。
ストレス、過労、寝不足は免疫力を低下させる要因となりますが、特に眠りは重要です。
就寝中は体中の免疫細胞(β細胞)が活発に働いてウイルスや細菌をやっつけたり、成長ホルモンが傷ついた細胞の修復などを行っています。また、脳の疲れ・体の疲れを癒すのも就寝中です。つまり、しっかり睡眠をとっていればストレスや過労も解消されることになります。
眠りの質を高めるポイント
疲労回復や新陳代謝が得意な成長ホルモンの分泌ピークは、一般的に22:00~翌2:00までといわれています。このゴールデンタイムに眠りについておけるよう工夫してみましょう。
また、就寝3時間前には夕食を済ませて、神経を刺激することは避けましょう。
例えばテレビや本、ドキドキハラハラするミステリーや怪談など、脳を刺激するものは避けましょう。ブルーライトも脳を刺激するので携帯やパソコンなども控えましょう。
それから「おなかがいっぱいになると眠くなる」人もいますが、これは「血液が胃の消化活動に集中するため」の現象です。 胃の消化活動中に眠りについた場合、体は食べものの消化に集中しますので、体は起きている状態。眠りは浅くなります。
他には、体を温めて緊張をとり、時間に余裕をもってベッドに入ること。寝る前にノンカフェインの香りの良い温かいお茶を飲むのもオススメです★
清潔を心がけるが、洗いすぎない
毎日シャワーで汗や汚れを落とすことは大切ですが、洗いすぎないこと、そしてもっと大切なのはすすぎです。
洗いすぎや洗い残しによる皮膚炎は多く見受けられます。
また、実は皮膚には表皮ブドウ球菌という良い常駐菌もいます。表皮ブドウ球菌は皮脂や汗を食べて弱酸性の脂肪酸を作って、お肌を酸性に保つようにしています。石鹸でごしごし洗っていると、皮膚にとって大切な良い菌までとってしまい、結果的に皮膚トラブルを招きます。熱めのお湯は必要な皮脂まで落としてしまうので、ぬるめのお湯にしましょう。
ぬるめのお湯で、低刺激性の石鹸やシャンプーで、石鹸は少な目に、すすぎを十分に・・・。入浴後は速やかに保湿剤をつけましょう。
漢方薬が助けになってくれます
なかなか変えられない生活習慣だったり、食事で追いつかない場合は漢方薬が助けになってくれます。
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